乳腺専門外来受診のおすすめ
女性のがん死亡率の中で1位の乳がんも、超早期発見・早期治療で、ほとんどが完治するといわれます。
交通事故死よりも乳がん死のほうが上まわっている日本の現状、その原因は何か?
当院は柏市でマンモグラフィ検診の2施設しかない定点病院の1つとして、年間1,000人以上の検査を行なっています。
乳癌学会認定医で、マンモグラフィ読影資格を有する乳腺疾患に精通した石渡医師が担当します。
女性にとって、乳腺疾患、特に乳がんは非常にデリケートで、しかも重大な問題ですが、
最近増えてきているのは、何故でしょうか? 出産率の低下や出産年齢の高齢化、授乳率の低下、
初潮年齢の若年化など、女性が“女性ホルモン”を分泌する期間の延長が、乳がんにかかる率の上昇に
結びついています。また、中年期以降の肥満も乳がんの発育に関係しています。
ですから、昔のように、一人の女性が何人も出産していた時代には、乳がんにかかる率も
現代よりずっと少なかったのです。しかし、この現象は日本のみならず、中国や台湾などのアジア諸国でも
同じような傾向にあります。女性の社会進出とともに発生率が上昇している乳がんは、
21世紀の人類の課題だともいえます。
ここで重要なことは、欧米ではマンモグラフィ検診の徹底(検診率7〜8割)で、乳がんの死亡率が
減少しているにも係わらず、日本では増え続けており、いまや交通事故の死亡率よりも
乳がん死のほうが上まわってしまっている点です。日本でのマンモグラフィ検診率は、1割以下とされています。
当院は、柏市のマンモグラフィ検診の定点病院として、年間1,000人以上を撮影し、読影しています。
また精密検査が必要な場合にはエコー、細胞診、針生検、CTやMRIを用いた良性・悪性の鑑別のみならず、
悪性であればホルモン受容体やHER2検査まで詳細な検査を実施しております。
これらは柏市指定の30歳代のエコー検診の場合や、しこりを自覚して来院された場合も同様に行なわれます。
万が一、悪性の判定が出たとしても、早期に発見・治療された場合には90%が助かりますので、
早期発見・早期治療が重要です。乳がんの治療法としては、骨シンチや腫瘍マーカーを調べた後、
術前化学療法、手術(乳房温存術・乳房切除)へと移行し、さらに、術後の抗がん剤やホルモン療法、
定期的なfollow upへと進んでいきます。骨シンチと放射線照射のみ、当院以外の施設へ紹介しております。
術後の抗がん剤などは外来で可能な場合も多くあります。
もし、癌が再発・転移(局所・リンパ節・骨・肺・肝臓・脳)してしまったら、
そこは今まで以上に専門治療が問われ、再発部位や症状に応じてホルモン療法、
化学療法、または緩和医療と、診療方針の説明と同意のもとに行なわれます。
私の診療に対するモットーは、全人的医療(トータル・ケア)です。これは、
乳がんを部分的なものとして捕らえるのではなく“全身病”として治療するという
基本的なスタンスでもあります。
乳腺外来担当 石渡 隆