高齢者肺炎が増えています ~高齢者肺炎の現状と対策~

講師:おおたかの森病院 呼吸器科 部長 齋藤 誠 医師

統計

毎年120万人以上が死亡している中で、平成20年あたりから死因の3位は肺炎です。 死因1位の悪性新生物(がん)の中で最も多いのは肺がんで、慢毎年120万人以上が死亡している中で、平成20年あたりから死因の3位は肺炎です。 死因1位の悪性新生物(がん)の中で最も多いのは肺がんで、慢性閉塞性肺疾患(肺気腫)も9位となっていることから、肺が大変重要な臓器であることが分かります。 肺炎は増加中で、しかも肺炎で亡くなる方の約95%が65歳以上と高齢者は特に注意が必要です。 性閉塞性肺疾患(肺気腫)も9位となっていることから、肺が大変重要な臓器であることが分かります。 肺炎は増加中で、しかも肺炎で亡くなる方の約95%が65歳以上と高齢者は特に注意が必要です。



肺炎の種類

1.病原微生物
◆ウィルス=インフルエンザウィルスなど
◆細菌
■市中肺炎=日常生活の中で元気な人が感染して発症(肺炎球菌・肺炎杆菌・黄色ブドウ球菌等)
※肺炎球菌は全体の25%を占めるのでワクチンは有用です
 ・非定型肺炎(マイコプラズマ・クラミジア等)
 ・誤嚥性肺炎(嫌気性菌)
■院内肺炎=医療機関内で入院や治療中に感染する為、免疫力が下がった状態で発症
(緑膿菌・MRSA等)
■肺抗酸菌症(結核・非結核性抗酸菌症)
◆その他(真菌・原虫)
2.環境=粉塵・薬剤・膠原病
・間質性肺炎
★風邪などのウィルスに『抗生物質』は効きませんが、細菌には有効です。






★肺炎を治すには抗生物質の投与のみならず、残りの肺がいかに機能しているか、免疫力があるかどうかにかかっています! しかし…抗生物質を使い続けていると、細菌の薬に対する抵抗力が高まって【耐性菌】となってしまい、治療が困難になります。


免疫力とは

■狭義=免疫応答機構(体内の異物を排除する働き)
・細胞性免疫…リンパ球・白血球
・液性免疫…免疫グロブリン
■広義=各臓器の機能・寿命
・心血管…血流
・肝臓、腎臓…老廃物排除
・肺…肺予備能
★肺炎は免疫力があれば治癒し、免疫が低下すれば危険な状態となります。



高齢者肺炎は、なぜ危険か

人の肺機能のピークは25歳と言われています。 高齢ともなれば、上記の免疫力の低下や各臓器の機能低下に加え、認知症・糖尿病の併発や嚥下機能の低下など危険要因が増えてきます。 例えば、喫煙者に多いCOPD(以前、肺気腫といれた肺の病気)と肺炎が併発すると非常に危険な状態になります。 このように高齢者は各臓器の機能低下のみならず、様々な病気を併発しているために非常に危険な状態になります。

死因9位 『慢性閉塞性肺疾患(COPD)』 とは? 「肺の生活習慣病」と言われ、タバコなど有害な空気を吸い込むことにより気道(気管支)や肺などに障害が生じる病気です。 (タバコの煙には約4,000種の化学物質が!)

肺炎予防

1.ワクチンの接種
肺炎球菌やインフルエンザの予防接種を受ける

2.免疫力の増強を!
①各臓器の維持、メンテナンス
②歯周病ケア
③嚥下訓練

まとめ

急激に症状が進むことの多い高齢者肺炎が増加しています。 メディアの情報に振り回されることなく、タバコや危険有害化学物質(PM2.5等)など体に悪いものを避け、 ポジティブシンキングを心掛けましょう!