平成20年4月26日(土) 市民公開講座のご報告
さる4月26日(土)、柏市民文化会館で、千葉肝臓友の会・中外製薬の共催、
柏市・柏医師会後援の柏市民公開講座が開催され、当院の松倉院長が「肝癌の集学的治療」
について講演しました。当日は小雨の降る中を熱心な聴講者が200人近く集まりました。
また講演後には多くの具体的な質問が寄せられ、一つひとつに丁寧に応える場面もありました。
肝細胞癌の9割はウィルス性肝炎が原因で、中でも8割がC型肝炎ウィルスの感染者です。
その有効な治療法としてのインターフェロンに、千葉県でも今年の4月から助成金が出るようになりました。
C型のキャリアは推定で200万人といわれ、検査を受けていない場合が多いので、
肝機能異常を指摘されたことのある方は輸血をしたことがなくとも、必ず検査を受けて下さい。
肝臓は『沈黙の臓器』といわれ、癌が大きくなるまで気付かないことがよくありますが、
早期発見・早期治療が大切です。人間ドッグなどで血液検査による腫瘍マーカーを行いますが、
非常に多くの種類の腫瘍マーカーがあるため、主な5種類ぐらいを調べているだけです。
肝臓専門医の外来を定期的に受診して、血液検査やエコー、CTといった検査を受けることをお勧めします。
もし、肝臓癌と診断されても、外科的な肝切除(手術で癌の部分を切除する方法)、
ラジオ波を使って焼く方法や、カテーテルを用いた肝動脈塞栓術といったいろいろな治療法があります。
肝切除の場合、最近では肝臓のことが細かいところまで分かってきたのと、超音波を使って、
どこに血管が走っていて、どこに癌があるのかを見ながら手術できるため、
手術中の死亡率は2%以下にまでに下っています。また、統計上、癌の数が少なく、
肝機能が良いときには、肝切除が有効だとされています。
ラジオ波による治療法は、やはり癌の数が少なく肝機能が良いときに有効です。
エコーで癌の場所を見ながら進めて、針の先から、タコのような足が出てだいたい
3センチぐらいをラジオ波で焼くような形になります。
肝動脈塞栓術というのは、足の血管からカテーテルを入れて、肝臓の腫瘍のところまで持っていき、
抗癌剤を混ぜたものを撒いて癌を殺してしまう方法です。これも比較的負担の少ない治療です。
腫瘍の数が多く、肝切除やラジオ波では取りきれない場合には、全肝ないしは全身療法を行います。
全身療法の外科的治療として、肝移植があります。癌の母地である肝臓の環境が変わるので、
また再発する可能性がだいぶ抑えられるという利点があります。日本では、2005年までのデータで
約3800件の肝移植を成功させています。ほかに化学療法があります。
足の動脈の付け根の部分にリザーバーというのを埋めて、そこから治療します。
また比較的新しいのに免疫療法があります。いろいろな治療法があるので、決してあきらめないで、
医師と相談してご自分の背景や考え方に合った治療法を選択して下さい。
当院の松倉院長は、がん治療の最高峰である国立がんセンター中央病院および肝臓手術件数日本一位の
東大病院で肝臓・胆道・膵臓の治療に従事してきたので、最適な治療を提供することが可能です。
インターフェロン療法、肝臓癌の診断・治療について、お気軽にご相談下さい。