乳腺専門外来受診のおすすめ

乳腺疾患、特に乳がんは女性にとって非常にデリケートでしかも重大な問題ですが、最近増えてきているのはなぜでしょうか? それには“エストロゲン”という女性ホルモンの影響を受ける期間が長くなっていることが挙げられ、出産率の低下や出産年齢の高齢化、 授乳率の低下が関わっています。また食生活の欧米化、飲酒、中年以降の肥満も乳がんのリスクとなっています。

乳がんにかかる方が増えてきているのは日本だけではなく、中国や台湾などのアジア諸国でも同様のようです。 女性の社会進出とともに発生率が上昇している乳がんの早期発見、治療は現代社会の大きな課題となっています。 ここで重要なことは、欧米ではマンモグラフィ検診が検診率7~8割と徹底しており乳がんの死亡率が減少しているのに対し、 検診率3割以下の日本では死亡率が増え続けている点です。今や交通事故の死亡率よりも乳がんの死亡率のほうが上回ってしまっているのです。

当院では柏市のマンモグラフィ検診の定点病院として、年間約1300人のマンモグラフィ撮影、読影を行っています。 また精密検査が必要な場合にはエコー、CT、MRIの画像診断のほか、細胞診、針生検といった病理学的検査を行っています。 良性、悪性の診断に加え、悪性の場合にはホルモン受容体、HER2、Ki-67の検査を行い治療方針を決めていきます。 これらの検査は30歳代のエコー検診で要精査となった場合や、しこりを自覚して来院された場合でも同様に行っております。

万が一悪性と診断された場合でも、早期の場合90%の方が助かりますので、早期発見、治療が重要です。 乳がんの治療には手術、術前・術後の抗がん剤治療、分子標的治療薬、ホルモン療法、放射線療法があり、 放射線療法のみ当院以外の施設へ紹介しております。また抗がん剤治療を含め、薬の治療は外来で行うことが可能です。 もしがんが再発、転移してしまった場合は、再発部位や症状にあわせた薬物療法、また必要に応じ苦痛を取り除く緩和療法を、 ご本人、ご家族への説明、同意のもと行っております。

乳がんから身を守るために、まずは乳がん検診を定期的に受けること、そして要精査になった場合や自分で異常を感じた場合には、 乳腺専門外来の受診をおすすめします。

おおたかの森病院
乳腺外来 菊池 順子


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